封印という業務中のため、
くじらのおなかの中でずっと同じ場所から動けないエミルドラゴンはとても退屈しています。
まして、くじら岩は次元の異なる世界に隔離されているような状態。
人なんてまず来ないわけです。
だから、久しぶりの来訪者に喜んで「なあ、俺と遊んでくれよ!」と掛け合ってきます。
手加減 してくれるらしいんですけど、
仮にも全世界的脅威をたった一人で封じ込めている竜。
リングメンバーの
ゆめちゃん にも、
エミルドラゴンと戦うときは手伝いますので声をかけてくださいね!
と、言われています。
でも、
そこはほら曲がりなりにも冒険者だし。
仮にも
レベル目前なわけだし。
目の前にこういう場面が用意されたならば… 据え膳ってやつだし。
なにより、
あの、
ギルド元宮と同じくらい大きい巨躯を持つ「雷の王」や、
その恐ろしい力ゆえに次元の狭間に投獄された「冥府の魔獣」を
たった一人で打ち破ったアーチャー達の姿を
私は胸に焼き付けているわけですし。
チゾ…
一人 (と1体)で挑ませていただきます
流れるBGMはすごくかっこいいヘヴィメタルで、
今から強大な相手と戦うこの場の雰囲気を否が応にも盛り上げる。
戦いの場所も特別に用意されたMAPで、
異次元に浮かぶ
石造りの古代闘技場のような空間。
闘技場の中央上空では
トゲトゲした太陽のようなものがBGMに合わせる様に速いビートで
拍動している。
そんなはやしたてるような状況とは対照的に
エミルドラゴンは闘技場をゆっくりとゆっくりと徘徊していて、まるで機を伺っているよう。
でもこちらを見つけると
それはもうすごい勢いで
嬉々として駆け寄ってくる
そして…
きゅぅ...
ですよねー
しかも、エミルドラゴンしかいないかと思いきや、
唐突に
レインボーな巨牛さんが横切ってきては無慈悲に轢かれるという…
あんなフレンドリーに話すくせに、
助っ人を仕込みつつその事を微塵も言わない なんて、
エミルドラゴン極悪すぎる。
「あれ?言ってなかったっけ? ごめんごめん」って
爽やかな笑顔でしれっと言うタイプだこの人きっと。
強い。
エミルドラゴンさすがにつよい。
でも。
でもね。
これ、
なんだかいける気がする。
一人でも倒せるんじゃないかな…
パートナーシステムが実装されて、パートナーは驚くほど強く、頼もしい存在となった。
今回も、チゾなんかよりよっぽど粘り強くエミルドラゴンの攻撃に耐えていた。
チゾの「盾」、問題なく機能してくれそう。
そして、属性。
エミルドラゴンは属性がすごくはっきりしている。
土属性一本。
属性を付与し書き換えることで弱点属性を作り出し、そこを突く。
それはストライカーとしてはあまりにも鉄則のセオリーではあるけれど、
属性値が高い敵に対して更に属性を上乗せすることでその弱点をより強化する
というのもまたストライカーの一手。
チゾは4属性に限って言うならば、全ての付与スキルを取得してるので、
一つの決まった属性に敵の属性を書き換えながら戦う戦術よりは
むしろ、
書き換えが出来ないほどに高い属性をもっている敵こそが最も得意とするところで、
チゾとしてはそっちのほうが戦いやすい。
エミルドラゴンとの戦いでも、
土属性を強化し弱点をより顕著にした上で、
水の矢での
ブラストアロー を撃ち込めば、
それこそ1ミリにも満たないけど、でも見て取れるくらいにはそのHPのゲージを
削ることができた。
与えられるダメージとしては、
時間はもちろんかかるけれども
削りきることが出来そう な手応え。
厄介な魔法も、土属性ばかりなので防御策はすごくシンプルで、
放つ魔法と同じ
土属性の
防御属性値を高めるだけ
。
とにかく出来る限りの土属性防具を身に付け、
防御属性値を
50にすれば土属性に関わるダメージを全て
に出来る。
物理的な攻撃は基本的にロボに受けてもらって、
たまにチゾに流れてきてもこれまたロボに即座に回復してもらう。
ロボもチゾも巻き込まれる
範囲魔法は属性防御でダメージを
1にしてしまう。
ロボはダメージ1にできないけど、そもそも桁違いのHPと防御力を備えている上に、
自己回復できるのでチゾ以上に問題なし。
ほら、なんかエミルドラゴン倒せそうな気がしてきたでしょ?
設置妨害もちゃんとしました! 初めてのチャレンジ
(ピクニックランチやおきがえカーテンを活用♪)
設置妨害というのは、
設置型の魔法に対して、
先回りして設置型の魔法やスキルを敷いておくことで
相手が設置できないようにする、「重ね置き不可」という特性を突いたテクニック。
SUさんなんかだと基本的な戦術として心得てるみたいだけど、
アーチャーとしてそもそも設置スキルなんてものに触れる機会のないチゾは、
今回初めて勉強して実践しました。
これは便利なテクニック〜
エミルドラゴンが使ってくる設置型の攻撃魔法は上で書いたとおり土属性一本なので
属性防御の効果から妨害なんてする必要もないんですけど、
チゾとしては、
リフレクションウォール が
すごく厄介なんですよね。
リフレクションウォールを使われると、エミルドラゴンの周りに魔法の壁が出来て、
ブラストアローをはじめ各種弓スキルがもれなく反射されてしまうから
これが本当に怖い。
こちらも魔法対策に防御側の土属性をものすごく上げているため、
弱点を突いている水属性の攻撃がそのまま返ってくると、
もうほんと惚れ惚れするような素敵ダメージで
即死 。
恐ろしいダメージ量!チゾさんの攻撃力ぱねえ!状態。
そんなこんなで数十分。
設置妨害を切らさないように気をつけながら、
付与アローを撃って、ブラストアローを4回。
それを繰り返す単純なお仕事。
あれ?
単調なキーボードワークを延々続け、でも、一回のミスが命取りともなるこの戦い。
集中力を切らさないこと それが一番の難敵なのかもしれない。
〜・・〜・・〜・・〜
もともと、なぜそうやって決意したのか、
いまいちはっきりとは覚えていない。
でも根底にあったのはやっぱり、
あの、アーチャーの先輩達の…背中。
あの背中を追いかける。
それはいつもいつでも胸にある、
唯一つ揺るがない強い強い想い。
〜・・〜・・〜・・〜
次回は「討伐編」です
レベル98ストライカー、手加減エミルドラゴン単身討伐。
準備や手順などの解説を織り交ぜつつ綴りたいと思います。
2014.12月1日 【只今のJOBLV:--♪】
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